厚別高校の「系列」について

厚別高校の総合学科では、2年次より4つの「系列」というものに分かれることになります。

「系列」とは、分野ごとに科目をまとめたグループのこと。本校で設定されている系列はそれぞれ【人文系列】【数理系列】【音楽系列】【美術系列】の4系列となっています。

この中でも特に【音楽系列】【美術系列】の2つは、北海道では唯一厚別高校だけが設定しているものになっています。

生徒の興味・関心に応じて「系列」を選択し、その中に設置されている科目を選択することになります。以下はその説明になります。
 

人文系列

国語・英語・地歴公民を中心に、国公立大学、難関私大に対応できる科目を多数設置しています。
人文科学系、社会科学系の上級学校を目指す生徒に適しています。


専門科目について

国 語
国語の基本的な知識・技能を身につける「国語基礎」、「実用国語」や、大学進学を目指す演習科目「探究現代文」、「古典読解」、小論文を書く力を養う「国語教養」等があります。「百人一首の世界」では実際にかるた取りもします。

英 語
身近な話題を聞く話す「英語会話」、「実用英語」や「応用英語」といった資格検定力育成や大学進学を目指した演習科目を多数用意しています。

地歴公民科
興味・関心に応じて、専門科目が選択できます。

【時事問題研究】
3年次で習う政治・経済をベースに、世界で起きている様々な事象に対して知識を活用して自分の意見を表明できるようにします。

【探究日本史/探究地理/日本と世界】
自分の興味に応じて、日本史・地理・世界史について選択してそれぞれの内容を更に深め、世界的なつながりや現代世界で起きている諸問題について意見を持てるようにします。

商業科
1年次に設置科目はありませんが、2・3年次は多様な科目を設けています。
「ビジネス基礎」「ビジネス実務」「ビジネス応用」「情報処理」「簿記」「電子商取引」を選択で学習することができます。
いずれの科目も『資格取得』を大きな目標としています。これはその人が持つ技能を証明するもので、級や段位がその程度を示します。
将来に渡り資格は有効ですので、卒業後の生活にも大きなプラスになります。具体的には、ビジネス文書検定・情報処理(表計算)検定・文書デザイン検定・電卓計算検定・ホームページ作成検定・社会人常識マナー検定・簿記検定・プレゼンテーション作成検定の取得を目指します。
放課後や長期休業中に希望者には講習も行いますので、自宅にパソコンがない場合もしっかり学習できます。
 

数理系列

数学・理科を中心に、国公立大学、難関私大、看護・医療系大学に対応できる発展・探究的な科目を多数設置しています。

専門科目について
数 学
 2年次は「数学Ⅱ・数学B」を全員履修します。3年次は進路先の受験科目を考え履修します。理系国公立・難関私立大学進学希望者は「数学Ⅲ」「数学課題探求」、国公立・私立大学・看護医療系大学・専門学校進学希望者は「数学研究Ⅰ・数学研究Ⅱ」のいずれか、「数学に親しむ」を選択します。進路目標を達成するために、年次が上がる毎により深く発展的・応用的な内容を学習していきます。

理 科
2年次は「化学(発展)」、「物理基礎」を全員履修し、3年次は「物理(発展)」か「生物(発展)」のどちらかを進路希望や好みに応じて選択します。1年次に学習した化学基礎や生物基礎、2年次の物理基礎をより発展・探究させた科目を学習していくことになります。

 

音楽系列

ピアノ・管楽器・弦楽器・声楽の4つの小系列を設置しています。音楽系および保育系の上級学校を目指す生徒に適しています。

専門科目について
音楽理論・ソルフェージュ(2年次)
 読譜力、視唱力など、音楽表現と鑑賞に必要な基礎力を身につけるための訓練を行います。基礎的な楽典から、音階・和音などの音楽理論について学びます。
ソルフェージュ(3年次)
 2年次に履修した内容を発展させた内容で、コールユーブンゲンや聴音、合唱などに取り組みます。

小系列について

 2年次からピアノ・管楽器・弦楽器・声楽の中から2つ選択し、専門的に学びます。

ピアノ
 ピアノの演奏技術と楽曲の解釈、音楽表現について学びます。個人レッスンを中心に進めていきます。

弦楽器
 ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの技術の習得を目指します。奏法、音階、分散和音、楽曲の演奏に取り組みます。
管楽器
 フルート、オーボエ、クラリネット等、専攻楽器の奏法を習得し、エチュード、楽曲の演奏を行います。独奏やアンサンブル、合奏への参加を目標とします。
声 楽
 美しく豊かに声を響かせるための発声方法を学び、日本歌曲、イタリア古典歌曲、オペラのアリア等が歌える力を養います。
 

美術系列

絵画・彫刻・クラフトデザイン・メディアデザインの4つの小系列を設置しています。
美術系の上級学校を目指す生徒に適しています。

専門科目について

素描
 美的表現活動の基礎となる描画(デッサン)について、基礎から段階的に学びます。線・面・量・空間把握等、デッサンの技術的基礎について学ぶとともに、鉛筆・木炭等様々な画材に親しみ、表現の幅を広げます。

ビジュアルデザイン
 視覚伝達デザインの基礎・基本を学びます。形・色彩等の造形要素の基礎とともに、機能や美しさを考えながら効果的にテーマを伝える作品を制作します。

美術史
 日本と西洋の美術史の流れと各時代の特徴を学び、美術文化の理解を深めます。

『小系列』

2年次「総合造形」では、絵画・彫刻・クラフトデザイン・メディアデザインの中から1つ選択し、専門的に学びます。

絵画
 主に油絵の具を使った平面作品の制作を通して、光と影の観察の仕方や質感表現の工夫、主題に応じた作品の可能性を学びます。
 3年次では100号クラスの大作にも挑戦し、校外展で発表します。

彫刻
 立体造形を幅広く学びます。2年次で基礎的なモデリングやカービング、石膏取り等を学びます。
 3年次で発展的な大型の作品や自由制作に取り組みます。

クラフトデザイン
 ステンドグラスや木工・金工等の技法を学び、照明器具や時計等をデザイン・制作します。

メディアデザイン
 Macを使用し、複数のソフトウェアの操作方法を学びながら制作します。
 2年次では2次元画像生成と3DCGの基礎・基本を学び、3年次ではウェブデザインやアニメーション等、発展的な表現に挑戦します。